電動リール用バッテリーの選び方|船電源との違いと容量・電圧を解説
2026年08月18日

船に電源があるのに、自分のバッテリーまで必要なのか。初めて電動リールを持ち込む方ほど気になるところでしょう。
船電源を各釣り座で使えるなら、急いで買わなくてもかまいません。ただ、電源を用意していない船もあれば、バッテリー持参を案内している船もあります。予約のときに電源の有無を聞いておくと、当日の朝に慌てずに済みます。
購入する場合も、いきなり容量を比べる必要はありません。船の設備、手持ちリールの対応電圧、一日に繰り返す巻き上げの負荷。この順に絞ると、持ち歩ける小型タイプで足りるのか、足元へ据える大容量タイプが必要なのかを判断できます。
この記事では、船電源とマイバッテリーの違い、対応電圧と容量の見方、船上で使い分けられる現行6製品を紹介します。
この記事で分かること
船電源とマイバッテリーの違い
バッテリーを買う前に船宿へ聞いておきたいこと
12V・14.4Vと満充電時16.8Vの見方
6〜7Ah・11〜13Ah・26Ahの使い分け
船上へ持ち込める現行6製品の違い
船電源がある船でもマイバッテリーが役立つ場面

遊漁船の電源設備はどこも同じではありません。各釣り座に端子がある船もあれば、電動リールを使う人だけ接続場所を案内される船もあります。バッテリー持参が前提なら、出船してから借りられるとは限りません。
予約時に聞いておきたいのは、各釣り座で電源を使えるか、持参の指定があるか、付属の電源コードが届くかの3点です。船電源を使えると分かれば、初めての一日だけ借りて必要性を確かめる方法もあります。
一方、釣り座を移ることがある釣りや、リールの電源を自分の足元で完結させたい日にはマイバッテリーが役立ちます。コードを船べりの端子まで横切らせずに済み、下船後も残量や充電の状態を自分で管理できます。
船電源があるかどうかを先に聞き、必要だと分かってからバッテリーを探す。容量を最後に回せば、使わない大容量モデルを先に買うこともありません。
最初にリールの対応電圧と端子を確かめる
容量が十分でも、手持ちの電動リールへ接続できなければ船へ持ち込めません。リールの取扱説明書やメーカーの対応表を開き、使用できる電圧とバッテリーを確かめます。
14.4V表記でも満充電時は16.8Vになる
リチウムバッテリーには「14.4V」と書かれていても、満充電時は16.8Vになる製品があります。リール側が12Vだから大丈夫、という見方では足りません。満充電時の電圧まで対応しているかが大切です。
BMOの6.6Ah II、13.2Ah、26.4Ahも最大16.8Vです。対応が分からないときは、リールとバッテリーの型番をそろえてメーカーへ問い合わせる方が確実でしょう。大型の24V専用リールは別の電源を使うため、今回紹介する14.4V帯とは分けて考えます。
メーカー専用品は対応と充電器をそろえられる
シマノのBTマスター11Ahは、シマノ製電動リールと探見丸子機のためのバッテリーです。ダイワも電動リールごとに対応バッテリーを公開しており、スーパーリチウム12000WP2-Cには指定の充電器があります。
同じメーカーでそろえる利点は、電圧やコードの相性を推測しなくてよいことです。汎用品は選択肢が広い反面、満充電時の電圧、端子、指定充電器を自分で照らし合わせる必要があります。
端子が二つあっても高負荷の二台運用とは限らない
二台を接続できる端子があっても、どの電動リールでも同時に回せるわけではありません。ダイワの12000WP2-Cは300番以下の小型電動リール2台に対応しますが、大型リールを二台つなぐ使い方まで含むものではありません。
魚が掛かって二台が同時に巻き上げれば、一気に負荷が高まります。二台運用を考えている場合は、端子の数ではなく、組み合わせる機種まで対応表で見ておきましょう。
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容量は水深より一日の巻き上げ負荷で考える
同じ100mの釣りでも、軽い仕掛けを一匹ずつ回収する日と、重いオモリで多点掛けを狙う日では電力の使い方が変わります。容量を決める材料は、水深だけでなく、リールの大きさ、オモリ、仕掛けの抵抗、回収回数です。
6〜7Ahは荷物を軽くしたい近海の釣りに合う
小・中型の電動リールを使い、深場から重い仕掛けを何度も回収しないなら、6〜7Ahから選べます。750gから1kgほどの製品があり、荷物を減らしたい日や腰へ着けて動く釣りに向く容量帯です。
ただし、6Ahなら何回巻けると一律には言えません。巻き上げ速度を上げる、重いオモリを使う、魚が掛かった状態で回収を繰り返す。こうした時間が長い日は、同じ容量でも減り方が早くなります。
11〜13Ahは小・中型リールを使う一日便の基準になる
近海のタチウオ、五目、イカなど、一日を通して電動リールを使うなら11〜13Ahが基準になります。6〜7Ahより重くなるものの、回収の多い日まで考えて余裕を持たせられます。
ここでも釣り物の名前だけでは決められません。タチウオでもテンヤの重さや水深が変わり、イカも一杯ずつ上げる日と多点掛けでは負荷が違います。船宿が案内するオモリと水深を聞き、手持ちリールの消費を重ねて考えるのが良いでしょう。
20Ah以上は深場と高負荷の巻き上げへ回す
深場の泳がせや沖イカの多点掛けなど、重い仕掛けを長い距離から回収する釣りでは20Ah以上を考えます。途中で容量を気にせず巻き上げを続けたい場面へ、重さを受け入れて持ち込むタイプといえます。
26.4Ahになると本体だけで2kgを超えます。近海で小型リールを使う人が、余裕だけを理由に最初から選ぶ容量ではありません。船床へ安全に置ける場所があるか、車から船まで運べるかも一緒に考えます。
鉛とリチウムは同じAhだけで比べない
鉛バッテリーは購入費を抑えられる製品がある一方、同じ用途のリチウムより重くなりがちです。リチウムは軽さと高い出力が魅力ですが、対応電圧や専用充電器を外せません。
「どちらも12Ahだから同じだけ使える」とは限らず、電圧や放電の特性、巻き上げ負荷で差が出ます。今回は現行のメーカー情報と適合を追えるリチウム6製品に絞りました。
電動リール用バッテリー6製品を船上での使い方から紹介
バッテリーは、容量の数字だけを横に並べるより、船上での持ち方を先に決めると必要な大きさが絞れます。腰へ着けて動くなら6〜7Ah、一日便の釣り座へ据えるなら11〜13Ah、深場の高負荷には26.4Ahが目安です。
初めての一台で一日便まで見込むならBMO 13.2Ahが基準になります。シマノ製リールと探見丸を使うならBTマスター、ダイワの適合表に沿ってそろえるなら12000WP2-Cを基準にするとよいでしょう。
腰へ着ける・荷物を軽くする6〜7Ahの2製品
釣り座を動くなら、腰巻きベルトまで一体になったHapyson。足元の荷物を軽くしたいなら、750gのBMO 6.6Ah IIが合います。同じ小容量帯でも、持ち方が違います。
Hapyson 電動リール用バッテリーコンパクト YQ-105
この機種が合う人
バッテリーを腰へ着けたまま電動リールを使える、機能一体型の6.7Ah。
- 腰巻きベルトが本体を身体の横へ固定する
- 残量表示が釣りの途中でも電池の状態を示す
- USB端子とLEDが移動中や準備の場面でも役立つ
電源が船べりに固定されていると、立ち位置を変えるたびにコードの長さが気になります。YQ-105は腰巻きベルトを備え、バッテリーを身体の横へ着けたまま電動リールを使える形です。
容量は6.7Ah。本体は約1kgあり、750gのBMOより軽いわけではありません。その代わり、残量表示、USB、LEDまで本体へまとまっています。釣り座を移る日や、足元へバッテリーを置かない釣りに合います。
- 750gの本体が船まで運ぶ荷物を抑える
- 電源スイッチが未使用時の通電を切る
- 過電流とショートの保護回路を備える
クーラーやタックルボックスに加えてバッテリーも運ぶため、750gなら車から船まで歩く負担を抑えられます。6.6Ah IIは、近海で小・中型電動リールを使い、容量より携帯性を優先する日に向きます。
商品ページは本体とチャージャーのセットです。定格14.4V、満充電時16.8Vのため、リール側の対応を確かめてから使います。深場や高負荷まで一台で広げたい場合は、13.2Ahを先に見た方が良いでしょう。
一日便の釣り座へ置く11〜13Ahの3製品
この容量帯は、メーカーをまたいで使うBMO、シマノ製品へ合わせるBTマスター、ダイワの適合表から選ぶ12000WP2-Cに分かれます。容量の小さな差より、手持ちリールとの組み合わせを優先します。
- 13.2Ahが一日便の繰り返す回収へ余裕を持たせる
- 1.5kgの本体が容量と持ち運びを両立する
- IP65と保護回路が船上使用を支える
小容量では足りるか心配だが、26.4Ahを持ち込むほどの深場ではない。そんな一日便で基準になるのが13.2Ahです。1.5kgに収まり、釣り座の足元へ据え置いて使えます。
メーカー専用品ではないため、手持ちリールが満充電時16.8Vへ対応するかは購入前に調べます。大きな電流を使う機器を同時につなぐと保護回路が働く場合もあり、一台の電動リールを安定して使う人向けです。
- 高負荷時の放電性能が電動リールの巻き上げを支える
- ダブルジョイントが電動リールと探見丸をつなぐ
- 専用充電器が充電時の組み合わせを統一する
BTマスター11Ahは、他社リールとの共用を広げる商品ではありません。シマノ製電動リールと探見丸子機を使い、バッテリーまでメーカー指定でそろえたい人へ向くモデルです。
電動リールと探見丸CV-FISHを同時に接続できるダブルジョイントを備えています。本体は1,700g。軽さよりも、高負荷で巻き上げるときの出力と対応の分かりやすさを優先する場合に合います。
- 12Ahを約1,230gへ収めて船までの持ち運びを抑える
- 長いターミナルが小型電動リール二台へ対応する
- 交換できる端子が長く使う間の修理へ備える
12Ahの容量を約1,230gへ収めた、ダイワの現行バッテリーです。シマノのBTマスターより軽く、キャリングベルトも付くため、一日便の容量を確保しながら運ぶ負担を抑えられます。
長いターミナルには300番以下の小型電動リールを二台接続できます。ただし、大型機二台の同時巻き上げまで含むわけではありません。ダイワの対応表でリールを照らし合わせ、専用のSUPER LITHIUM CHARGER 1800IIを使います。
深場と高負荷へ容量を持たせる26.4Ah
- 26.4Ahが高負荷の巻き上げを繰り返す一日へ備える
- 電源スイッチが移動中と未使用時の通電を切る
- 過電流とショートの保護回路を備える
沖イカの多点掛けや深場の泳がせでは、一回の回収が長いうえ、仕掛けや魚の抵抗も増えます。26.4Ahは、こうした高い負荷が一日続く釣りへ容量を持たせるモデルです。
本体は2.7kgあり、腰へ着けるサイズではありません。足元へ固定できる場所を取り、コードが通路へ出ないように据え置きます。こちらも満充電時は16.8V。商品ページは本体とチャージャーのセットです。
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船床へ置くなら防水表記より端子とコードを守る
バッテリーは海で使う道具ですが、濡らし放題の道具ではありません。水洗いできる製品やIP55・IP65の表記がある製品も、水中へ沈めて使えるわけではないためです。
水洗いできても端子へ海水を浴びせない
Hapyson YQ-105やダイワ12000WP2-Cは水洗いに対応しています。それでも、端子へ海水が掛かり続ける場所や、船床に水がたまる場所は避けます。BMOのIP55・IP65も水没を認める表記ではありません。
波しぶきを受けた日は、説明書に沿って塩分を落とし、端子とカバーの内側まで乾かしてから保管します。水洗いの可否は製品ごとに違うため、同じ手入れを一律に当てはめない方が良いでしょう。
バッテリーを固定してコードを通路へ出さない
船が揺れたときに本体が倒れると、端子へ力が掛かり、コードも引っ張られます。滑りにくいケースやベルトで固定し、足で踏む場所や、魚を取り込む動線から外します。
防水性能の数字より、海水を避けて倒れない場所へ置けるか。大容量になるほど本体も大きくなるため、端子カバーとコードを含めた寸法で置き場所を考えます。
釣行後は指定充電器を使って高温の車内へ残さない
電圧が合っているように見えても、別製品の充電器を流用するのは避けます。付属または指定された充電器を使い、充電が終わったら接続したまま長期間置かないようにします。
残量を空にしたまま放置することや、夏の車内へ置き続けることも劣化や事故につながります。長期保管時の残量と補充電の時期はメーカーごとに違うため、シーズンが終わる前に説明書を見直しておくとよいでしょう。
飛行機で遠征する場合は、Whと個数、機内持ち込み・預け入れの条件を利用する航空会社へ事前に問い合わせます。容量だけを見て持ち込めると判断せず、型番と仕様が分かる資料を用意します。
船とリールを先に確かめれば必要な容量へ絞り込める
船電源を使えるのか、バッテリーの持参が必要なのか。最初に船宿へ聞けば、買う必要があるかどうかから判断できます。必要なら手持ちリールの対応電圧を調べ、そのあとで一日の巻き上げ負荷と置き場所を考えます。
近海で荷物を軽くしたい日は6〜7Ah、一日便の小・中型リールには11〜13Ah、深場で重い仕掛けを回収し続けるなら20Ah以上まで容量を増やします。ただし、容量は使用時間の保証ではありません。オモリ、回収回数、魚の重さまで含めて少し余裕を持たせるのが良いでしょう。
前日に指定充電器で充電し、船では端子へ海水が掛からない場所へ固定する。投入から回収まで電源コードを気にせず電動リールを使えると、仕掛けを上げ直す回数が多い日も釣りへ集中できます。












